スポーツ界のパワハラ問題
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先日、テニスの全米オープンで、大坂なおみ選手が優勝し日本では大坂なおみフィーバーが続いている。
日本選手としては4大大会のシングルス初制覇。
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そして、それだけではなく、対戦相手の抗議に端を発した会場の異様な雰囲気を収めてしまった謙虚な態度、素直で真っ直ぐな人柄が表れたコメントなどが多くの人の心をわしづかみにしたように思う。
こういった嬉しいニュースが今日本を賑わせている一方で、最近よく耳にするのが、スポーツ界でのパワーハラスメント(以下:パワハラ)問題である。
今スポーツ界ではパワハラ問題が相次いでニュースとなっている。
話題になっていたニュースでいうと、「体操 宮川紗江選手へのパワハラ問題」である。
宮川選手に指導をする速見佑斗コーチがパワハラ疑惑として訴えられたのだが、本人、宮川選手は「パワハラはなかった」と反論をした。
長い年月に渡って速見コーチと二人三脚してきた宮川選手にとっては、暴力行為をされていたとしてもそれ以上に大きな信頼やこのコーチではないと駄目なんだという強い気持ちがあるからこそ、協会が速見コーチに下した処分内容を認めないのはおかしいことではないと思う。
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最近では子どもに対する虐待なども多く耳にするがそれと似ている部分があるのではないかと思う。
子どもはどんなに親に虐待を受けていても子どもにとってはたった一人の親であるからこそ、親と引き離されることを望まなかったり、どんなにひどいことをされても優しかった記憶などが際立ってしまう。
虐待の中でも親のしつけがどんどんエスカレートしてしまい最終的に暴力行為となることがあるが、それと同様に速見コーチの行為もいきすぎた行為から暴力行為となってしまったかのように思える。
宮川選手にとっても速見コーチの存在は唯一無二のものであったからこそ引き離されることは望まなかったのだろうと思った。
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側からしたら暴力行為、パワハラと見えているものを周りが訴えるが、本人が否定するというパターンが多くあるように感じる。
結局本人が認めない限りパワハラかそうでないかの見分けは難しいが、それを見極めることが大切なのではなく、そうすることを許さない環境作りやそこまでの行為をさせる前に周りが気づける状態が理想であると感じる。
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スポーツ界だけではなく他の業界でも体制自体を見直しそういった環境作りをする必要があると考える。
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自分には関係ないと思わず、ハラスメント自体に敏感になっているこの世の中でハラスメントがどういったものかをまず知ることが必要だ。
会社であっても学校であってもハラスメントはいつ起きるかわからない。今はないから大丈夫と思わずハラスメントが起きる前にハラスメントは悪だという認識をさせることがまず必要となってくると思う。
小沼比沙乃